はじめに
先週は mond の開発を支える私の先輩エンジニア id:chima91 氏による依存関係に関する技術ブログでしたが、今回は新卒エンジニアのキャリアに関する内容となります。
こんにちは、中途採用キャリアプラットフォーム Liiga に所属している 宮本 (@koheitech, id:koheitech) です。
私は2023年12月に、頂いていた大手企業からの内定を辞退し、株式会社ハウテレビジョンに新卒エンジニアとして入社しました。 入社から5か月間、上司の退職、担当しているプロダクトの分社化、CTOの参画など、様々な経験をさせて頂きました。そして、私はやはりスタートアップに飛び込んで良かった、ハウテレビジョンに入社して良かったと思っています。本日はこれまでの経験を振り返りながら私の考えを文字に起こし、皆様に共有させて頂ければと思っております。
※ タイトルでは便宜上「大企業 vs スタートアップ」という対比的な書き方をしておりますが、働いている社員の規模が大きく異なることを表現しているものとご認識下さい。
入社から5か月間の記録
入社の背景
そもそも、「2023年12月に新卒として入社ってなんやねん」と疑問に思った方もいらっしゃると思いますが、その理由は私が海外の大学で学んでおり、2023年6月の時点で既に大学を卒業していたためです。卒業の段階で弊社と大手企業の2社から内定を頂いていましたが、選択をかなり悩みました。
価値観の観点では決められませんでした。なぜならミッションやビジョンは抽象的な表現なため、「どちらにも共感できる」という結論に落ち着いてしまったからです。
次に考えたのは条件面です。こちらも難しかったです。大手企業とスタートアップはトレードオフの関係になっており、どちらの選択にもそれぞれメリットとデメリットが存在するためです。
最終的に私は「人」と「速度」、この2点で決断を下しました。
人というのは、一緒に働く人のことです。私は学生時代から弊社で長期インターンとして働いていたので、 ハウテレビジョンで働くことが鮮明にイメージできたし、この人たちと働きたいと心から思いました。
速度は決断から行動までの時間的短さのことです。陳腐な表現になってしまいますが、その選択を良かったものにするのは自分自身です。であれば、今すぐにそのための行動をするべきだろうと考えました。私の場合は少し特殊ですが、4月入社の大手企業より12月から入社できる弊社のほうが決断が早い分、自分の選択を良いものにするための時間が多くあると考えました。日本の学生だったとしても、単位取得や研究を終えてから長期インターンとしてフルコミットすればそれは実質的に入社しているに等しい状態ではないでしょうか。
以上のことから、私は2023年12月に株式会社ハウテレビジョンに新卒エンジニアとして入社しました。
怒涛の5ヶ月間
私は正社員のエンジニアが1名、業務委託のエンジニアが3名という構成のLiigaというプロダクトにエンジニアとして参画しましたが、入社して1か月が経った頃、私の上司である正社員のエンジニアの方が退職することになりました。
正直驚きました。久しぶりに「えっ」と大きな声が出ました。そして同じミーティングで続け様にLiigaが分社化するということが伝えられ、よくわからなかったけれど、もっと大きな声がでました。
もちろんその決断に従う必要はなく、別のプロダクトに移ることも提案されましたが、私は即答で「Liigaで働きたいです」と答えました。分社化の詳しいことは分からなかったけれど、とてもワクワクしたからです。こうして私は入社2か月目にして Liiga株式会社の唯一の正社員エンジニアになりました。
そこからは目まぐるしい環境の変化に対応する日々を送りました。
業務委託の方々と連携を取りつつ、開発の進捗管理を行いました。新しい体制で開発を進めるためには「スクラム開発」が重要なのではないかと、逐一調べながら実践してみたりもしました。
分社化にあたり Slack や Notion といった社内で利用するソフトウェアを整備し、アカウントを管理したり、ソフトウェアの監査対応も行いました。営業の方と一緒に英語の商談に出たこともあります。
Liigaをより良くするために、方向性から考え直し、ビジネス職の人も、マーケティング職の人も、デザイナーも関係なく、議論を続ける日々を過ごしました。
私の右隣に座っている上司はマーケティングのプロで、私の左隣の席には営業のプロが座っており、目の前に代表取締役社長がいます。隔たりなんてありません。
分からないなりにプロダクトの開発ロードマップを組み上げていった4月の中頃、CTOが参画し、技術的な観点を踏まえて現状の事業計画のブラッシュアップを行って下さりました。
こうして怒涛の5か月間が終わりを迎えました。
それぞれの領域の専門家からすると非常に浅短なものだとは思いますが、プロジェクトマネジメント、プロダクトマネジメント、営業、マーケティング、人事など、様々な領域の経験をさせて頂きました。
事業に立脚し、自分に与えられた職種に縛られず、職種を横断し、チームの一人ひとりがその役割の比率を自律的かつ動的に調整しながら働く組織。これは小規模なスタートアップだからこそできることでではないだろうかと思います。
新卒で入社した社会人が1か月間の研修を終えた今、これだけ多様な経験ができたことに私はとても感謝しています。そして、ここまでの経験を踏まえて、やはり自分は、少なくとも今はコードを書くエンジニアでありたいと思うようになりました。そのことをチームに伝え、これからエンジニアとしての比重を増やし、事業に込められた想いを具現化するために励む所存です。
たぶん大手企業でもスタートアップでもどっちでも良い
ここまでスタートアップの方が良く聞こえるような書き方をしてしまったかもしれませんが、結論どちらでも良いのだと思います。
上述の通り、大手企業とスタートアップはトレードオフの関係になっており、どちらの選択にもそれぞれメリットとデメリットが存在します。そして、その選択を良かったものにするのは自分自身です。大手企業に入社する選択をしなかったので比較はできませんが、少なくとも私は今、毎日がとても楽しいです。「全人類の能力を全面開花させ、世界を変える」というミッションを達成するため、小さなオフィスの窓が曇るくらいの熱で仲間と働いています。
おわりに
主観にまみれた文章になってしまいましたが、ここまで読んでくださった皆さんに、ハウテレビジョンの、そして Liiga の熱が少しでも伝わってくれたら嬉しいです。
弊社では一緒に働いてくれる人を新卒・中途、エンジニア職・ビジネス職問わず募集しております。
まずはカジュアル面談からでも構いません。ご連絡をお待ちしております。