この記事は HowTelevision Advent Calendar 2023 12日目の記事です。 昨日は大平さん (id:so_sky) の「新卒1年目エンジニアの取り組みと成長 - ハウテレビジョンブログ」でした。 qiita.com
はじめに
ハウテレビジョンでコーポレート部門を担当している、id:simisin です。 今回は、あまり語る機会が乏しい、ハウテレビジョンにおけるコーポレート周りの業務システムの変遷と、生産性向上の取り組みについてご紹介します。
業務量増に、テクノロジー活用と効率化で挑む
私の 入社時点では37名(2020年1月末)だった社員が、64名(2023年12月1日時点)まで成長してきました。 この間で実はコーポレート部門の人数は、約10名でほぼ変わっていません。
コーポレート本部は、以下の4つの機能型組織からなり、各部は数名で構成されています。
- 財務・経理部
- 法務・総務部
- 人事部
- ITサポート部
会社の成長に伴い業務が激増する中で、上記部門では業務効率化により残業時間は劇的に減少し、足元ではみなし残業時間の半分程度の水準を維持できています。
人が増えると仕事も増えるの法則
自分の経験則上、業務量がx2になった場合、単に人員x2で対応すると、人が増えた分だけマネジメントコストや雑事が増え、業務量がx2.5~3になって「人が増えたのに忙しい」ループに陥ります。
いかに人間がやらなくてもいい業務をシステム化するか、効率化して生産性が高い状態をつくるか、業務ピーク時に上手に外部リソースを使ってロードバランシングするか、これらの「頭を使って楽をする」を実現していくのは創造的で、何とも言えない達成感があります。
ちなみに私はとてもハードコピーが大嫌いで、プライベートでも10年以上前から、ハードコピーは全てPDF化して保存する派です。
やったこと
項目 | 移行前 | 移行後 |
---|---|---|
ファイル共有 | オンプレ(QNAP) | Google Drive |
VPN | V-Client | オンプレと共に廃止 |
ワークフロー | rakumo | freee会計 |
会計ソフト | 弥生会計NW版 | freee会計 |
勤怠管理 | タッチオンタイム(King of Time) | freee人事労務 |
給与計算 | 社労士事務所(外注) | freee人事労務(内製) |
給与明細 | ネットde顧問 | freee人事労務 |
予実管理 | Excel | Diggle + Google Sheets |
クレカ | Amex | UPSIDER |
固定資産管理 | 魔法陣 | 固定資産奉行 |
見積書 | (紙送付) | CloudSign |
法定健診 | (紙保存) | 健診クラウド |
税務顧問 | 個人事務所 | グローバル6大事務所 |
やったこと(解説)
入社した2020年4月はちょうどコロナ第1波のピーク時で、紙ベースでの業務や原則出社なコーポレート業務の見直しの転換を求められる時期でした。
経理業務の完全ペーパーレス化から着手し、それまでは仕訳をプリンターで物理印刷し、部長がハンコを押して承認していた仕組みを抜本的に変えるところから着手しました。
基本的に請求書はPDFで証憑をもらう、それでも紙でしか届かない証憑はすべてScanSnapでPDF化する、これらに2020年から取り組み、今では一部リアル業務を除き、リモートで業務遂行が可能な体制に移行しました。
勤怠システムも、物理出社を前提としたカードリーダー打刻から、リモートワークに対応したシステムに入れ替えました。
従来は社内のファイル共有サーバがオンプレだったのですが、リモートワーク増加でUP帯域がボトルネックとなり、Google Driveに移行したのもこの頃です。
クレジットカードの管理も、従来は1枚の物理コーポレートカードを使い回していましたが、もしカード番号流出が起きて利用停止すると、AWS/GCPなど基幹インフラまで止まる恐れがあるので、UPSIDERを導入して、サービス単位でバーチャルカード番号を細かく発行し、管理する体制にしました。
顧客との見積書等のやり取りも、紙ベースで実施していたところから、電子サインにて行う体制に移行しました。
上記に付随して、社内規定も新設・改訂しました。
終わりに
2020年時点から、上記のような取り組みを、地道に一つ一つ実施した結果、昨今世間を騒がせた、「電子帳簿保存法」や「インボイス制度」対応も施行より1年以上前倒しで対応することができました。
現在では、社員はもちろん、私を含めてとにかくハードコピーが大嫌いなエンジニアの皆さんがストレス無く働ける環境を実現できていると思います。
また上記をスムーズに実現できた背景には、ITリテラシーと適応能力が高い当社社員(平均年齢34歳、2023年1月時点)のおかげでもあったと感じています。
勤怠システム変わります!ワークフロー変わります!とアナウンスした翌週には、皆が普通に楽しんで新システムを使いこなしている。これは世間の大企業ではなかなか見られない光景です。
こういった変化への柔軟性やテクノロジーの貪欲な活用が、持続的な社員の生産性向上、毎年2桁高成長を継続している株式会社ハウテレビジョンというグロース上場企業の根底を支えているのではないかと思います。
募集中
なおこれにて終わり!ではなく、まだまだやるべきこと、株式会社ハウテレビジョンの生産性向上の旅は続きます。
一部業務では、失われた古代技術が使われているとの目撃情報もあり、冒険と挑戦の余地があります。
そんなハウテレビジョンでは一緒に働くメンバーを募集しています。