ハウテレビジョンブログ

『外資就活ドットコム』『Liiga』『Mond』を開発している株式会社ハウテレビジョンのブログです。

エンジニアワークショップのすゝめ

はじめに

こんにちは、2024年新卒としてLiiga株式会社に入社し、ソフトウェアエンジニアをしております、宮本(@koheitech) です。

先日弊社CTOの めもりーさんがエンジニアを集めて、オンサイトでワークショップを主催してくださりました。その会がとても充実していたので、当ブログではワークショップとは何か、その実施内容を紹介しつつ、ワークショップが良かった理由、より良くするための私なりの改善点をお伝えします。 このブログを通して、「ワークショップやってみようかな」と思ってくれる方が一人でも増えたら嬉しいです。

ワークショップとは?

そもそもワークショップってなんですか?という方に向けて一般的な定義をご紹介します。

wikipediaには以下のように定義されています。

ワークショップは、学びや創造、問題解決やトレーニングの手法である。参加者が自発的に作業や発言をおこなえる環境が整った場において、ファシリテーターと呼ばれる司会進行役を中心に、参加者全員が体験するものとして運営される形態がポピュラーとなっている。

では、弊社のワークショップでは具体的に何を行ったのか、それは、現状と理想の分析です。

まず現状分析ですが、具体的に以下のタスクを行いました。

  • 現状のプロダクトのデータモデリング
  • 現状の組織の課題の抽出
  • 現状のプロダクトのアーキテクチャの課題の抽出

次に理想的な状態を分析します。当ワークショップでは2年後と5年後という特定の未来において、どうあるべきかという状態を以下の観点から分析しました。

  • 組織はどうあるべきか
  • プロダクトのアーキテクチャはどうあるべきか

上のそれぞれの問いに対し、まずは一人で考えて、そのあとでペアで考えを共有します。 ここでとても重要なのは考えを共有するときに「なぜなぜ分析」を行うことです。

なぜなぜ分析(なぜなぜぶんせき)とは、ある問題とその問題に対する対策に関して、その問題を引き起こした要因(『なぜ』)を提示し、さらにその要因を引き起こした要因(『なぜ』)を提示することを繰り返すことにより、その問題への対策の効果を検証する手段である。

(wikipedia なぜなぜ分析より引用)

このなぜなぜ分析を行うことで、考えをより深く考察することができました。 なぜなぜ分析は自分ひとりでも行うことができますが、ペアの方から指摘されることで自分にはない観点から考える機会を得られました。

そして最後に参加者一人一人がこの会のまとめを行います。 お題は「この会をまとめて5分で発表して下さい」でした。このフォーマットがない感じが個人的にはすごく良かったと感じました。フォーマットがないことで、自分の言葉でまとめるので、一人ひとりの個性や思想が強く表れていました。

以上が私達が行ったワークショップの概要になります。

(以下ワークショップの様子。まだスタートアップという最中で、参加人数が少ないものの、正社員・業務委託含めエンジニア全員で取り組みました。)

workshop-pic

なんでワークショップが良かったのか

このワークショップを通して得たことは以下の3つです。格段に業務や働き方,チームメンバーに対する解像度が上がりました。

1つ目は「方向性の認識が揃う」という点です。

実際に多くの会社には「ビジョン」や「ミッション」が定義されていますが、それらは抽象的な場合が多く、それを達成するためにどのように行動するのかという点は人によって解釈が異なります。 しかしながら、現状 -> 2年後 -> 5年後 と考えていくことで抽象的な未来までの道のりをどうやって進むのか、その認識を合わせることができました。

解像度が高まったことにより、目指すべき方向性を考えながら未来に向けたアクションを取りやすくなりました。

2つ目は「メンバーのこだわりや思想が見える」という点です。

ワークショップの同じタスクに取り組んでも人それぞれ着眼点は異なります。例えば弊社では技術への強いこだわりや想いがある人もいれば、技術はあくまで手段であるという考えを持っている方もいました。日々の業務の中で議論をすることは多いと思いますが、一人ひとりの思想が理解できたことで、「この人はこういう思想だからこういった意見を出しているのだな」と背景やその人の立ち位置が理解しやすくなったと感じております。

3つ目は「自分にはない観点を知ることができる」という点です。

上述の通り、考え方の違いというのは必ず発生します。ワークショップではそれについてなぜなぜ分析を行い、その人がなぜそのように考えているのかを聞いていくことで、自分にはない観点を知ることができました。気になることがあったら調べるというのはエンジニアのたしなみだと思いますが、ワークショップ後、調べたいことが多すぎてソワソワしていました。

このように日々の業務では得られない気づきが多くある貴重な体験だったと思います。

ワークショップの改善点

ここまで目を通して頂きありがとうございます。

今回実施したワークショップは、いくつか制約がある中で実施しました。そのため,以下2点を次回実施する場合は改善したいと思っています

1つ目は「丸一日時間を確保する」という点です。

弊社では4時間確保して当ワークショップを行ったのですが、かなり駆け足になってしまった印象でした。いくつかのタスクでなぜなぜ分析で深堀りがしきれなかったなと感じることがありました。 また、ワークショップ後に少しだけ業務に戻ったのですが、考えることが多くて全然集中できませんした(言い訳)。そのため、お忙しいとは思いますが、「この日はワークショップに使うぞ」と決めて、とことん議論することをおすすめします。

2つ目は「なぜなぜ分析は徹底的に行う」という点です。

なぜなぜ分析の目的は、発言や考えの根拠の言語化を促すことでその発言の本質的な要因を抽出することなので、聞き手が納得できるまで、5回でも10回でも徹底的に繰り返すことが重要であると感じました。

この何度も「なぜ?」と聞く試みは前提なくやるとチーム関係に軋轢が生じかねないので、ワークショップを始める前に「納得できるまで何回でも質問してください」などと合意を取っておくと心理的な負荷も減り、より良い分析ができると思いました。

最後に

今回は私たちが行ったワークショップをご紹介しました。今後もチームを作る上で欠かせないと考えているワークショップを企画して実施する予定です。ハウテレビジョン社から分社会して間もない私たちですが、チームをより強固にして開発を推進していく仲間を探しています。まずはカジュアル面談からでも構いません。 CTO の X への DM や HERP などからカジュアル面談希望の旨ぜひお送りください。ご連絡お待ちしております。

HERP に書いてある内容は CTO が入社以前の古い内容となっており,現在 CTO が誠心誠意刷新中です。カジュアル面談で異なる点等含めてお話します。