ハウテレビジョンブログ

『外資就活ドットコム』『Liiga』『Mond』を開発している株式会社ハウテレビジョンのブログです。

SCRUM BOOT CAMP THE BOOK の読書会はじめました

SCRUM BOOT CAMP THE BOOK
こんにちは、SREチームの小川です。
「ドグラ・マグラ」を最近読みました。読んだが最後、読んだものの精神を狂わせる奇書のようですが、もともと狂っているため何もありませんでした。
読書の秋ということで、ハウテレビジョン開発部でも読書会なるものを初開催したので、その所感を殴り書きしようと思います!

はじめに

社内の有志が集まり「SCRUM BOOT CAMP THE BOOK」を読みました。
弊社の開発チームは、大きく外資就活・Liiga・Mond・データ分析・SRE チームがありますが、いずれもスクラムを導入して日々開発しています。
ツールは原則Youtrackを利用しており、1スプリント2週間の形式をとっています。

これまでは各チームのリートエンジニアが創意工夫を凝らし、より良いスプリントを実施できるように取り組んでいました。
チームを熟知したリーダがスクラムをチームに最適化しているため良い結果は出ていましたが、一方で体系的にスクラムを理解している訳ではありませんでした。
そのため、改めてスクラムに関して読書会を行い、スクラムを深く理解してプロダクトをより良いものにしていく運びとなりました。

いざ読書会

初めての読書会ということもあり手探りで始めています。
今回は以下の流れで実施しました。

  • 読書会の目的と今回のテーマを共有(2分)
  • 読む(15分)
  • 振り返り(40分)
  • 読書会の振り返り(3分)

振り返りについては milanote を使用して、YWT というフレームワークを採用しました。
KPT に似たフレームワークで、やったこと(Y)、わかったこと(W)、次に行うこと(T)を書き出して、話し合うものです。

普段のスプリントレトロスペクティブでは KPT を使用していますが、読書会で学んだことをよりポジティブに捉えられるようにこちらを採用しています。

読書会にあわせて少しニュアンスを変更しました。

  • Y:やれていること、うまくいっていること
  • W:わかったこと、できていないこと
  • T:次やること、やってみること

読書会の目的と今回のテーマを共有

人によって参加の目的やスクラムへの理解度もバラバラなため、ここで目的をすり合わせています。

読む

事前に各々が指定した章を読んでおくやり方もありますが、初めてということもあり肩肘張らずに読書会を行いたかったため、事前課題のようなものは設けませんでした。
社内の片隅で複数人が本を読み耽る光景は異様でしたが、あまりにもみんなが集中していたようで、通りすがりの同僚が冷やかすこともなく、しっかりと読み込むことができました。

書籍の詳細についてはここでは触れませんが、2017年のスクラムガイドをもとにスクラムの概要の説明がされていました。
プロダクトバックログの説明や、プロダクトオーナなどスクラムを担うロールの説明、またスプリントの要素についても簡単な説明がされています。

振り返り

Y:やれていること、うまくいっていること

指定した章を読み終えて、現在の開発部のスクラムについて、「やれていること、うまくいっていること」というポジティブな点について意見交換を行いました。
読書会時点までに体系的にスクラムを学んでいなかったとはいえ、デイリースクラム・プロダクトバックログ・レトロスペクティブはそれぞれ実施できているということがわかりました。

やれていること、うまくいっていること

W:わかったこと、できていないこと

初回ということもあり、書籍にある通りにできていないという反省の色が少し多くなっています。
DSについては実施はしているものの、具体的に「やったこと・やること・障害の共有」を15分など特定の時間で行うには至っていないという意見は全チームに言えました。

また、スプリントレビューで成果物をステークホルダーにチェックしてもらうことができていないことも反省としてあげられました。
現状では、成果物が発生すると都度レビューをする時間を設けており、その度にエンジニアの作業が一時的に停止してしまっています。
スプリントの最後にまとまった時間をスプリントレビューとして設けることで、上記のような作業の停止時間が削減できるうえ、POはスプリントの初めにイメージしていた成果物とそういないかの確認が容易に行うことができるのではないかという改善点が上がりました。

わかったこと、できていないこと

次やること、やってみること

読書会を経ての Next Action についても意見交換を行いました。
意気込みすぎても仕方がないため多くはありませんが、コツコツと開発部のスクラムを良くしていきたいという意識が芽生えました。

スプリント内で行うタスクのプランニングは、エンジニアとして見えやすいところではありますが、意外とそのタスクを終えた時にどのような状態になっていたいか、という目標の設定が曖昧になっている場合があるため、改めてゴールを明確にしていきたいという意見が上がりました。
またDSを行う意図が曖昧なことがあり、DSで話すべきことを見失いがちで、技術の話に終始してしまっていたという反省から、今後はDSの時間を厳守するという Next Action も上がりました。

次やること、やってみること

読書会の振り返り(3分)

初めての開催ということで読書会自体の振り返りも入れていましたが、時間配分や設計も問題なく活発に話し合いが行われていたためこちらはスキップとなりました。

次回以降進めていく中で新たに改善点が出てくることもあると思うので、ここも大事にアップデートしていきたいです。

さいごに

初めての読書会ということで手探りな中で始まった取り組みでしたが、参加者全員が「スクラムを理解して、より良いプロダクト開発を行いたい」という思いを持っていたため、非常に有意義なものとなりました!
当然参加者のうちには、すでにスクラムに精通した方もいましたが、読書をベースに意見交換を行うことができたため、フラットな雰囲気で行うことができ全体の目線を合わせて議論することができました。

またすでに取り込むことができているスクラムの要素もありましたが、改めて掘り下げてそれぞれの定義を理解することで、今後のスクラムを改善していくためにやるべきことの解像度が高くなりました。

全体の総意として好感触を得ることができたため、これで終わりにせず今後も継続的に「SCRUM BOOT CAMP THE BOOK」の読書会を実施していきたいものです!

ハウテレビジョンの開発部では読書会などの不断の努力によって、チームのプロダクト生産性を日々高めております。
ぜひ一緒に取り組んでくれるエンジニアの方、募集しております!

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