ユーザー100人インタビューを事業部一丸で実施しました
こんにちは、外資就活ドットコムのProductチームのマネージャーとPdMをしている関根と申します。
今回は外資就活ドットコムを運営する新卒事業部一丸で実施したユーザー100人インタビューの話を取り上げようと思います。
先日部署の全体会で100人のユーザーインタビューの議事を1人1人読み込み、所感やプロダクトや事業にどう活かすかを1人1人言語化したという話をしたところ、驚きと狂っているという褒め言葉をいただいたので、折角なので自分がなぜそこまでするのか、何を考えているのかも併せて書いてみました。
100人インタビューとは?なぜやるのか
当社では恒例になっているのですが、文字通りユーザー100人にインタビューを行うPJTです。
我々が運営する外資就活ドットコムのユーザーは就活領域ですので、毎年ユーザーの入れ替わりが起こります。
また、直近ではコロナにより就活の形式が大きく変わったり、早期化が進んだりと年々変化が激しくなっています。
そのため、今のユーザーはどういう風に就活を行っているのか、どんな悩みや困りごとがあるのかなど毎年ユーザー像をアップデートしていく必要があります。
人数も関係者も多いので大変なのですが、今年はマーケの新卒メンバーがオーナーシップを持って本PJTを進めてくれました。
100人インタビューでは各チーム、職種のメンバーが参加
我々は「Users First」を全社で掲げているので、プロダクトチームやマーケだけがユーザーインタビューに参加するなど制限はありません。
寧ろどんな職種やチームであってもユーザーを深く知ることがUsers Firstの体現に繋がり、ユーザーへの価値を高めることができると考えているので、様々な職種やチームの人たちがユーザーインタビューを行います。
基本的に各チームのMGRは参加必須でメンバーも任意で参加が可能となっており、多くのメンバーも参加をしています。
今年は総勢30名が参加しました。
参加者の例
プロダクトマネージャー
デザイナー
エンジニア
事業開発
マーケ
編集
100人インタビュー後の活かし方
さて、ユーザーインタビューはやって終わりではなく、やった後からが本番です。
100人インタビュー後に以下3つを行いました。
N=1だけでなく、群としてユーザーを理解できるように、定量データ化
- N=1を深堀りしてユーザーインサイトを得ることはユーザーインタビューにおいて極めて重要なのですが、今回は100人と人数も多かったので、定量データ化も可能でした。
- 共通で聞いていた質問を集計することで、ユーザーを群として理解できるようになり、各種施策の解像度が高まり施策強度が増しますし、定性・定量の両面で判断ができるようになります。
- こちらはマーケチームがまとめてくれました
N=1の深堀りによるユーザーインサイトの発見
- ユーザーインタビューは実際に参加して話を聞いたり、議事を見るだけでもユーザー理解を促進することはできるのですが、そこで終わってしまうとユーザーインタビューの良さを十二分に発揮できないと考えております。
- 自分なりの仮説や考え、自分の今のロールでどう活かしていくかを思考し、言語化していく必要があります。
- 読書を例に取ると、例えばビジネス書を読んだ際に、読んで終わりよりも、読む中で気になった点や重要だと思った点を自分の行動や考え方にどう反映していくかを考えることで理解が深まります。
- 私は100人インタビュー全ての議事を読み込み、一人一人所感や仮説、プロダクトや事業に活かせそうなことを言語化し、事業部に展開しました。
- 正直メチャクチャ大変ですし、一定の狂気が無いとできないとは認識しており、また、プロダクトに関わる全員がここまでやる必要は無いと私自身も思います。
- ただし、インタビュー後に振り返りを行うか否かでユーザー解像度は天と地の差なので、自分がインタビューを行った1人から、深堀りと言語化を初めてみることをおすすめします。
上記で得た学びやユーザーインサイトをチームに共有し、施策強度を高める
- 最後にチームや事業・プロダクト全体でユーザー価値を最大化するために、幾つかのユーザーセグメントに分け、ユーザーのリアルな状況(我々は就活サービスなので就活における)や課題や潜在的な欲求、それらを解決するor満たす方向性を言語化し、展開をしました。
- ペルソナをイメージされる方も多いですが、一般的なペルソナと比べて要素は少なく、一つの要素を深く掘り下げています。具体的には事業領域における現状と課題・欲求にフォーカスしています。
- そうすることで各チーム、各メンバーが高い解像度でユーザー価値を高める各種施策を検討、実行することができ、施策強度を上げられると考えています。
- また、定義して展開することで一人ひとりが考えるユーザー像の微妙な違いから各種施策が噛み合わなくなるリスクも防ぐことができます。
- これらを作るにあたり、チーム皆で作るやり方もありますが、上述したユーザー像の微妙な違いもあるので、多数派の考えばかりが採用されるケースもあるため、我こそはという熱意を持った1人もしくは少数で作成し全体に展開することをおすすめします。※両方のやり方を行った上での経験則ですが
おわりに
繰り返しにはなりますが、ユーザーインタビューは実施して終わりではなく、実施後にいかにそこで得た学びやインサイトをプロダクトや事業に反映していくかが重要なので、一つの参考となれば幸いです。